岩瀬の街は、かつて北前船の寄港地として繁栄していました。現在でも岩瀬の大通り沿いには廻船問屋の豪勢な建物が軒を連ね往時の繁栄をしのばせます。その一角、「森家土蔵群」の中に田尻本店はあります。この建物は創建は藩政時代にさかのぼり、かつて岩瀬の五大家と呼ばれた廻船問屋「森家」の土蔵ととして使われてきました。北前船の隆盛と共に、増改築を繰り返され、一番新しい区画で大正時代のものといわれます。戦後は米の倉庫として使われてきましたが、米穀商の廃業により空家となり、また老朽化も進んでいたために一時は取り壊しも検討されていました。
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しかしこの貴重な建物を次代へと残すべく、 富山国際職藝学院を中心としたチームにより再生プロジェクトがはじまりました。再生にあたっては、近代工法による再建ではなく、柱などもそのまま利用し、腐食や破損した部分だけを、新しい材料で補うなど、出来る限り創建当時の工法を用いました。 現在4区画が完成し、田尻本店のほか、カーブ.ユノキ(お昼は酒バー、夜はレストラン)。ガラス工芸作家の安田泰三氏と陶芸家の釈永岳氏が工房を構え創作に励んでいます。また、 木彫の作家、岩崎努氏と漆芸の作家、橋本千毅氏が近くに工房を開いています。森家土蔵群周辺は岩瀬の新しい文化の発信地となりつつあります。 |
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棟梁の新迫弘康氏 職藝学院の卒業生で、これまでに岩瀬の蕎麦処丹生庵の再生などを手がけてきました。 |
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創作に励む安田泰三氏 富山県を代表するガラス作家の一人です。土蔵群の近くの民家を改装しギャラリー兼住宅としています。 |
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2002年 東京藝術大学彫刻家卒業 同年森家向かいの民家を改装し「ギャラリー岳」 を開設し作品を展示。 |
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